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チェーンの製造工程Aダイヤカット


チェーンやビーズ、線材などにキラキラした輝きを加えるために用いられる「ダイヤカット」ですが、実際にどうやって加工されているかご存知ですか?
本ページではチェーンのダイヤカットについて少し詳しくご紹介いたします。


「ダイヤカット」とは?

ダイヤカットは、丸線などで編んだ鎖のコマの表面を切り取って面取りし、平らな面を作る加工です。カーブのついた面は光を少しずつ違う角度で反射するので柔らかな輝きになりますが、平らな面は受けた光をまっすぐ反射するので、キラキラとした強い輝きを作ることができます。
下の2枚の画像は同じ線径・ピッチのチェーンですが、カットの有無で印象が変わります。


4面ダイヤカット例同サイズ丸小豆チェーン



なぜ「ダイヤカット」という名称なの?

面取りをするといっても、金属はかなり固く、ある程度の弾力性や展性(力が加わると伸びる/広がる性質)もあるため、きれいなカット面を作るためには切れ味のよい、硬い刃が必要です。
そこで弊社では、鎖のカット加工に工業用ダイヤモンドを使用しています。成分としては宝石用のダイヤモンドと同じですが、ダイヤモンドは非常に硬度が高いため金属の加工用にも欠かせません。下の画像は”バイト”という部品(ダイヤカット機のアタッチメント部分)で、赤線で囲った部分にダイヤモンド製の小さな刃が取り付けられています。画像は刃が平行についたタイプですが、形状は作る商品によって使い分けており、角度の付いたもの、直線ではなくカーブの付いたもの、先のとがったものなど様々です。この器具をダイヤカット用の機械にセットし、鎖を送って表面をカットしていきます。


ダイヤカッター

カット機にバイトを取り付ける際、つける位置によってカットの深さ、カット面の広さが変わるため、付け替えるたびに工場の技術担当者が微調整とテスト運転を行い、一定の形のチェーンを製造できるようにしています。ダイヤモンドも使用とともに摩耗していきますので、バイトのメンテナンスも欠かせません。
また、鎖が機械を通る間にねじれてしまっては正しくカットすることができません。ねじれることなくまっすぐチェーンを送っていくために、機械の構造にもさまざまな工夫がされています。



どんな鎖にでもダイヤカットができるの?

形状でいえば、ほとんどの鎖にカットを施すことが可能です。定番の小豆(小判)や喜平のほか、スエッジチェーンやダブルチェーン、ベネチアンチェーン、ボールチェーン、それ以外の多くのデザインチェーンにもカットを施すことができます。
カット面の数も鎖の太さやデザインにより2面、4面、6面、8面など様々です。チェーンの形状にもよりますが、一回機械を通してカットできるのは通常1〜2面なので、8面カットなどのチェーンは向きを変えて何度もカット機に通す必要があります。ただし、ボールチェーンや粗目のチェーンはコマが回ってしまいやすいため、チェーンがたるまないように引っ張った状態で、一度にすべてのカットを施します。

素材でいえば、ステンレス、チタン、ゴールドフィルドには適しません。ステンレスやチタンは、真鍮や銀、貴金属に比べ硬いため、ダイヤカッターでもカットしづらいためです。ゴールドフィルドは、真鍮などの母材の上に金の層を圧着した素材のため、カットすると母材が露出してしまいます。
ダイヤカットができない素材のチェーンにキラキラ感を出したい場合は、コマを平らにつぶすフラット加工がよく用いられます。
なお、プラチナはダイヤカットが可能ですが、金に比べるとカット時にバリが出やすくバイトが早く摩耗するなど、加工が比較的難しい素材のひとつです。


表面をカットする、というとシンプルな加工のようですが、ダイヤカットは組み合わせや角度によって様々な輝き方や形状を作り出すことのできる技術です。
弊社では今後もカット技術を駆使した新作チェーン・パーツを随時発売してまいります。ぜひご利用くださいませ!